The Japan Cross-industry Cooperation Association 一般社団法人全国異業種連携協議会

基本理念 ~連携を見据えて~

ご意見ご感想などもぜひお聞かせください。

はじめに

米国発の金融危機は世界の国々の政治・経済に幾多の混乱を招きました。
日本の基幹産業である自動車をはじめ輸出に依存してきた「ものづくり」産業は軒並み急転直下の衝撃を受けました。わけても産業基盤を支えてきた中小企業は軒並み塗炭の苦しみを強いられたのです。

2010年、回復の兆しが見えてきたとはいえ私たちにその槌音すら聞こえてきません。
とはいえ、中小企業はひたすら「自力救済」を旨としながら「再生」の歴史を積重ねてきました。苦難の時代に遭遇しても自立への火を絶やさなかったのは有史以来日本と日本人が培ってきた歴史文化の支えがあったからです。この礎こそ中小企業の持つ強靭な意志力と類希な行動力の証といえましょう。それ故、世界の近代産業史に不動の一ページを記すことが出来たのです。今もなお世界に誇れる「時代への対応力」を持っています。後退りすることなく大いなる自信と現状に立向かう勇気を持ち続けなければなりません。

1.中小企業の置かれている現状

世界は大きくうねり始めました。
好むと好まざるとに関らず拡大する産業のグローバル化の波動と新興国の追い上げは破竹の勢いで先進諸国に迫ってきました。あの輝かしき栄光を担った国々も語り草に終ってしまうかもしれません。

1980年代、とある財界人が「欧米から学ぶものは何もなくなった」とまで言い切ったことがありました。あれから20年、日を追う毎に「世界一の座」を失う現実を目の当たりにして右往左往するばかりです。

なぜなら営々と築き上げてきた「ものつくり大国」のテクノロジーや経営ノウハウを誰もが簡単に手に入れることが出来るようになったからです。その主役とは他でもない「情報技術」のたゆまない進化にあったのです。

IT・インターネットの劇的な進歩がなければ先進国と新興国の格差は依然縮まっていなかったはずです。雲状(クラウド)に張り巡らされたネットワークは地球の隅々まで瞬時に情報を伝える「情報を制するものが世界を制する」時代になりました。「未来への衝撃」を著したアルビン・トフラーの21世紀を見据えた予言が的中したといえます。

2.連携への道程と呼びかけ

さて、激変する世界の動きに伍していくには中小企業は直ちに「新しい一手」となるべき戦略を構築し実行に移さねばならなくなりました。私たちは融通無碍な創造力と即断即決という武器を手に経営してきました。

しかし、時代の変化する速度に追い着けなくなってきたことも事実です。その典型は基幹産業といわれた自動車産業の一翼を担ってきた部品製造業です。組立メーカーの海外展開と環境対応のEV化が進む中、空洞化に手を拱いていては生残れない状況下にあります。裾野が広いだけに関連産業に多大な影響を与えているのは周知の通りです。多事多難にあっても経営者が果すべき責務とは企業を再生発展させ働く人々の生活を守り自ら取り巻く地域社会の発展に貢献することです。

最近、「中小企業憲章」の全文が発表されました。
「中小企業は社会の主役である」との基本理念は従来にない踏み込んだ記述になっています。
が、この実現のために私たちは額に汗して自ら主役たるべき義務を果すことが求められているのです。自らが環境・福祉・エネルギー等々社会的課題に取り組む以外なく、それのためには社会との強い絆で結ばれなければなりません。

いよいよ中小企業にも~主役たる中心企業~として本物の底力を発揮する千載一隅のチャンスが到来したといえます。

このたび、私たちは地域・業種業態の垣根を乗り越え全国の中小企業との「連携」を図るため一般社団法人全国異業種連携協議会を設立しました。当該趣旨に賛同するビジネスマンや大企業、教育・公的機関の人々にも呼びかけていきます。皆様と手を携えながら時代変革への魁として次世代に誇れる心温まる豊かな社会を築きたいと願っています。